今回は短い記事。早速、本題に入ろう。
発言の効力=核兵器保有
これは万人共通の認識だろう。しかし、全く実現しないどころか増え続けている。これは何故なのか。
核兵器を持っている国は「発言の効力」があるからだ。
あえて「発言権」と表現しなかったのは「実際の影響力」とズレてしまうという認識からきている。
例えば、日本は北朝鮮よりも「発言権」があるだろう。「核兵器をなくそう」と日本が呼びかければ「素晴らしい」と評価される。
しかし、実際に「発言の効力」があるのは北朝鮮なのだ。
北朝鮮は平成十八年(2006年)初の核兵器の実験を行った。米国はどうしたか。北朝鮮に対して露骨な宥和政策をした。
具体的には、テロ支援国家指定国解除・拉致問題の棚上げ・経済制裁解除である。つまり日本とって非常に不利な政策。
そして、北朝鮮はチンピラの親玉である米国と首脳会談をするまでに至った。経済規模も僅かで、おかしな国体の北朝鮮が現時点で未だに崩壊していない。それが何よりの証拠。
チャンネル桜の討論で伊藤貫氏は馬渕睦夫氏にこう質問した。
「核武装する気はあるのですか」
馬渕氏はこう返した。
「今はそんな議論をしていません。だからその質問には答えられません」
そんな馬渕氏は「裏で支えていたウォール街が見捨てたから、北朝鮮のような貧国は潰れます」と、どこかで述べていた。
馬渕氏の予想は見事に外れたのだ。いやいや、北朝鮮が潰れるのはもう少し先だという意見もあるだろうが、それは極めて甘い見通しだと言っておこう。
追記
「北朝鮮はすぐに潰れる」発言は「いわんかな」という番組内でのこと。
核武装を阻む自称保守派
日本の自称保守の中にこんな説を述べる人がいる。
ここで整理しておきたいことが二点ある。
1.近隣国が強気に出てくるのは日本が核武装しないから
2.「反米」と「核武装」は直接関係ない
1.近隣国が強気に出てくるのは日本が核武装しないから
これらは全て「ナメられている」からだ。いくら「遺憾の意」を表明したところで「実際の影響力」はまるでない。
2.「反米」と「核武装」は直接関係ない
シナ・朝鮮・ロシアからの脅威を防ぐには核武装しか道はない。これは、反米感情の有無とは別問題。
ただ、米国の歴史を見れば、どこの国民であろうが反米とまでは行かないまでも「疑米」になるのは当然。「ゴロツキ」と呼ばれてもおかしくないくらいのことを米国はやってきたのだ。
そんなゴロツキの言いなりになっているのが日本。日本は米国に「構造改革」された。TPPという「不平等条約」も迫られた。緊縮財政思考が根強いのも米国の影響が及んでいるからだ。
核武装は「発言の効力」のために必要。「発言の効力」とは即ち「自主独立」である。
先述した自称保守の言説は巧みに核武装させないための方便なのだ。いつまでも核武装しない日本は、現にあの手この手で侵略されているではないか。
政府の大臣を脅せば、核武装を阻むことができるので簡単。その上で、ある程度発言の自由を与えておくのが米国の戦略。どうせ口だけの「なんちゃって反米」なのはお見通し。本気で核武装する度胸がないと踏んでいるのは明白。
沖縄での反基地運動や山本太郎の「アーミテージレポート批判」は「なんちゃって反米」に過ぎない。
自称保守が「共産主義国家利得論」で核武装を否定してくれるので尚良しというわけだ。
確かに私は米国に核兵器をブチ込みたくてウズウズしている人間だ。故に「反米右翼」と揶揄されても構わない。
リタリエイト(報復)するという国民感情は大事な要素の一つ。アメリカは日本の非戦闘員を九十万人焼き殺している。
広島に原爆が投下されるシーンが映し出されたときに、オバマ大統領は足を組みながらガムを噛んで拍手していた。
オバマは核兵器予算を30%増やしている。
ただ、私は「反日」「反中」「反朝鮮」でもあり、シナと朝鮮にも核兵器をブチ込みたくてウズウズしている。米国を戦争に駆り立てているイスラエルにもブチ込んでやりたい気分だ。
こんな性分なので、とりたてて「反米」と揶揄されても困ってしまう。私は「日本を衰退に導く奴らを敵視」しているだけであり、その中に自称保守の日本人と米国が含まれているに過ぎない。
「核兵器廃絶」という主張も「発言の効力」が必要
逆説的だが「核兵器廃絶」という主張には「核兵器保有」の前提が必要なのだ。
「発言の効力」がなければ「なんちゃって」で終わるだけだ。核兵器を持たない国が核兵器廃絶を訴えても「内政干渉」と一蹴されるのがオチ。
だが、核兵器を持っている国が核兵器廃絶を訴えるのは一応筋が通る。
だからおたくの国も無くしませんか?
核兵器を放棄した国は「発言の効力」と「抑止力」を失うので、結局のところどの国も絶対に核兵器は手放さない。手放した途端、イチャモンを付けられて侵略される運命が待っている。
核兵器を無効化する「ニュートロンジャマー」があるのはアニメの世界だけなのだ。我々は「ガンダムSEED」の世界には追いついていない。ましてやそんな世界に行けやしないのだ。
ユリ・ゲラーの呼びかけで皆の力を合わせて「核廃絶!」と念じても、現実では決して核兵器はなくならないのだ。